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地域の発展を支える

素材生産

◆森林環境を整えるために必要な林業の役割!伐採は、森の床屋さん!
山には、「天然林」と「人工林」の二つがあります。「天然林」は、人の手が入っていない自然の森林です。もう一つは、「人工林」で、人間の手で植えられた樹木が成長してできたもので、地拵えをした後、植林をし、下刈り、枝打ち、間伐、伐採、搬出等を行います。樹木の成長に合わせて人が手を貸すため、非常に多くの人、時間、経費が掛かります。
素材生産(皆伐)とは、どんな作業のことでしょう?
皆伐(かいばつ)とは、対象となる範囲の木をみんな切り取ってしまうことですが、長年に渡り、育ててきた山主様の収穫の時期でもあります。対象範囲の樹木をみんな切り取るため、伐採した木の搬出が容易にでき、作業効率が高くなります。
皆伐に対して「皆伐は森林を破壊する」 と思った方も少なくないでしょう。 しかし意外に聞こえるかもしれませんが、実は皆伐は人にとっても、さらには環境にとっても大切なことなのです。 伐採の一種である皆伐のおかげで人にとっても自然にとっても役に立っていることはたくさんあります。
皆伐の他に、主伐とは何でしょう?
伐採は大きく分けて、林業収入を重視した「主伐」と自然環境を重視した「間伐」に分けることができます。主伐の特徴を見てみましょう。
◆主伐(しゅばつ)=用材など販売するために伐採することを指します。基本的に適切な伐採タイミングに達した樹を対象とした伐採であり、未熟な状態の樹は基本的に伐採しません。
皆伐によってまとめて伐採されたところに植林すると、同じ樹齢の木を育てることができ、育った木を同じ方法で皆伐し、一斉に収穫できます。また、花粉が多い樹木を皆伐することで花粉症対策にもなります。さらに、皆伐を行うことで道路環境を改善することにつながります。林道や事故が起こりそうな区域、景観が悪い区域に生えている木を伐採し、林道の見晴らしをよくして事故を減らします。
伐採だけでは改善しきれないときもあるため、皆伐で大量に樹木を伐採するほうが有効な場合があるのです。
では、皆伐をしないとどうなる?
成長している樹木ほど樹高が高く、二酸化炭素をあまり吸収しません。対照的に、樹齢が若い木は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。このとき、成長している樹木を伐採しなければ、樹齢が若い木に本来あたる日光の妨げになってしまいます。樹木に日光があたらなければ、光合成がしにくくなってしまい、酸素の発生が適切になされません。また、成長した樹木を放置しておくと樹木の腐敗が進み、二酸化炭素の約20倍の温室効果を持つ「メタンガス」を発生させてしまいます。これによって、地球が暖められてしまい地球温暖化が進んでしまうといわれます。そのため、一定の範囲を決めて、樹齢が若い樹木に日光をあてる皆伐は自然にとっても人にとっても環境保護の観点から必要といえます。
※山主様にとって作業道を設けるメリットとは?
山にとっては、すべて人や馬・牛のみで作業することは、これ以上、山に優しく望ましいかたちはありません。
しかし、作業道を設けることで、作業機械の搬入ができ、作業効率が上がり、作業期間の短縮が可能となった結果、山主様のご負担が軽減され、高価買取を可能にしております。木材搬出後も、ご所有の山林を、容易に見に行くことが可能になるメリットもござます。