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森の健康を守る

間伐作業

◆間伐とは
樹木が成長し密集すると、お互いの生育を妨げ、さらに日光が遮られるため、下草が繁茂せず土壌が流出し、森林は荒廃します。これを防止するため、混み具合に応じて一部の木を伐採して成長促進と光環境を改善する重要な作業です。
◆間伐はなぜ、必要になるのでしょうか?
間伐とは、競争力の弱い木々を伐採する事で、日光が当たりやすい環境にし、育ちの良い樹木を更に成長させるために、木々の間を空けてあげる作業です。では、初めから、間を空けて植えれば良いのでは?と思われがちですが、松・杉・唐松などの針葉樹は密集して植えることによりまっすぐ育ちます。
材として商品価値を持たせるためには、まっすぐな材で成長させる必要があります。まばらに植えられた松や杉は下の方が太く、先端に行くに従って細くなると、木としては健全な成長なのですが、材としての商品価値は下がってしまいます。人工林では、一定面積内に多くの本数の苗木を植え、数年ごとに間伐をくり返し、木の成長にあわせてその都度適正本数を保つように調整しているのです。
10年頃から、育ちの悪い木、枯れかかった木、あるいは育林木、つまり育てようとしている木の邪魔になる広葉樹などを伐採していきます。10年~15年毎に間伐を実施し、その都度10~25%が伐採されます。
25年~30年目くらいまでの間伐は切り捨て間伐と呼ばれ、切ったまま、土に返すか、薪などに使われていましたが、最近ではほとんど価値のないものは、バイオマスエネルギーなどでの活用があります。
では、間伐を行っていないと、どのようなことに繋がるのでしょうか?
樹木は根を張る力をなくし、木は細いままなので、ちょっとした風雪害でも折れてしまい、大雨が降るたびに根こそぎ流れてしまうケースもあります。
山は水を蓄える力をなくし、大水や山崩れといった災害を引き起こす原因のひとつになる可能性もあるので、必要な作業となります。